「かぐや様は告らせたい」は、週刊ヤングジャンプで連載中の大人気マンガ作品です。
2019年からはアニメ化や実写映画化までされており、その人気ぶりは留まるところを知りません。
今回は本作品のあらすじと魅力を”ネタバレ”も含む形で紹介します。
かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜基本情報
まずは本作品の基本情報から紹介していきます。
かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜基本情報
エリートばかりが集う「秀知院学園」の”生徒会”で出会った会長・白銀御行と副会長・四宮かぐや…。
ここで2人の簡単なプロフィールも紹介しておきましょう。
四宮かぐや | 四大財閥の1つ「四宮グループ」のご令嬢。 芸事・音楽・武芸などで”多才ぶり”を見せる「天才」です。 |
白銀御行 | 生徒会長を務める全国模試学年二位の秀才。 学園模試でも1年の途中から“不動の1位“。かぐやとは対照的に「勉学一本」で生徒たちからの敬意を集めています。 |
この両想いであるはずの天才2人が、お互いに相手を惚れさせ「相手から“告白”させよう」と、日常の全てで権謀術数の限りを尽くす、新感覚ラブコメ作品です。
原作マンガは2015年からミラクルジャンプで連載
原作マンガは2015年から連載開始され、途中から掲載誌を移籍しています。
増刊ミラクルジャンプ | 2015年6月号〜2016年2月号 |
週刊ヤングジャンプ | 2016年17号〜連載中 (2021年8月現在) |
アニメ版から入った読者には意外と見落とされやすいですが、始めはミラクルジャンプで連載されていたんですよね。
2019年には実写映画も公開
2019年に入ると同時に放送開始されたアニメ第1期の影響で、本作品の人気や知名度が急上昇。そんな人気の影響も受けて、同年9月6には「実写映画」も公開されました。
橋本環奈さん(かぐや役)と平野紫龍さん(白銀役)のダブル主演と絶妙な演技により、こちらも公開初日2日間で動員ランキング1位を獲得しました。
さらに2021年8月には第2作目(完結編)となる「ファイナル」も公開されました。
かぐや様は告らせたいのあらすじ
ここからは、本作品のあらすじを”ネタバレ”も含む形で紹介していきます。
学園トップの二人は両想いだが素直になれない
生徒会の会長・白銀御行と副会長・四宮かぐやは「実は両想いの関係」ですが…お互いに“プライド”が邪魔をして素直になれないため、一向に関係が進みません。
「告白することは負け」
本作品において「恋愛は戦」であり「好きになった方が負け」と言われています。
それは即ち「告白する方が負け」となるわけです。
白銀もかぐやもその信念の持ち主であるため、「相手が告白してきたら付き合ってやっても良い」という考え方でしたが…お互いが同じ考えである故に、何も進展しないまま、半年が過ぎてしまいました。
そこで焦った2人は、”相手に告白させるための策”を弄して「頭脳戦」を繰り広げられ、かぐやと白銀による、新感覚な頭脳戦「告らせバトル」が開幕しました。
しかし、同じ生徒会メンバーである石上や藤原書記による邪魔も入ってしまうことで、なかなか上手くはいかないようです。
雨の日白銀を待ち構えていたかぐやは風邪をひいてしまう
電車が止まる程の大雨で帰れなくなってしまった日、かぐやは「白銀をバイト先まで送ってやろう」と画策しますが、藤原による要らぬ邪魔も入った事で失敗に終わります。
しかも、校門で迎えの車を待つかぐやに白銀が走らせる自転車から大量の水飛沫を浴びせられたことで、風邪を引いてしまいまうのです。
その翌日、責任を感じた白銀がかぐやの部屋にお見舞いに行きますが、そこで「風邪で弱り意識も朦朧としているかぐやの方から白銀を自分のベッドの中へと引きずり込む」という思わぬハプニングが生じます。
白銀の方は何もしないまま朝まで待ったものの、正気に戻ったかぐやからは大きく誤解されてしまい、2人は険悪なムードに。生徒会の中でも気まずい雰囲気ばかり漂いますが、2人きりとなった途端に白銀の方から本当のことを話しながら謝罪します。
本当は指でかぐやの唇に触れてしまったことを白状した白銀に対して、かぐやの取った行動とは…
かぐや「お返し!」
そう言いながら、かぐやの方も同じことをやり返すことで、この2人は何とか仲直りすることができました。
花火大会…かぐやは使用人に外出を止められる
夏休みに突入したことで、かぐやは白銀と会える機会を失ってしまいます。
生徒会メンバーで唯一会えるイベントが「花火大会」でしたが、夜に外出することを使用人から止められてしまいます。それでも諦めずに部屋の窓から脱走して会場に向かうものの、到着した会場での花火大会(東京湾花火祭)は既に終了した後でした。
かぐや「私も見たかった、花火…皆と」
白銀「だったら、俺が見せてやる!」
涙を流すかぐやを見つけた白銀は彼女の手を引っ張り、石上や藤原とも一緒にタクシーに乗り込みます。
この場でも花火大会は終わったものの、木更津(千葉)での花火大会はまだ終わっていないはず…と小さな希望にかけて、タクシーを飛ばしてもらいます。
その結果…皆の祈りが届いたかのように、最後に上がった花火だけを何とか見ることができたのです。
このエピソード内での白銀の機転やセリフが本当にカッコ良く、原作(第5巻)でもアニメ(第1期の最終話)でも、思わずベタ惚れしてしまいましたね。
しかし、かぐや達が花火を見れたのは、白銀の機転だけではありません。このタクシー運転手(高円寺のJ鈴木)が、スピード違反を覚悟で飛ばしてくれたおかげであることも忘れてはなりません。
9月生徒会で月見を企画する
9月に入ると、白銀からの提案で屋上で「お月見」をすることになります。
しかし、白銀以外の生徒会メンバー達は天体に全く興味ない様子です。
それでも、かぐやはこの機会に白銀をドキドキさせてやろうと目論み、隣に座りますが…
白銀から「かぐや姫」に纏わる話を延々とさせられながら、かぐやの方が逆にドキドキさせられて終わってしまうのでした。
1年の伊井野ミコと生徒会長の座を争う
結局、かぐやと白銀の関係は殆ど進展しないまま、彼女たちの生徒会活動(第69回)は終了しました。
これは即ち、かぐやにとっては白銀と会える”唯一の場”を失ったことになりますが、白銀の方は早くも新年度の「生徒会選挙」に立候補していたのです。
しかし、この選挙で思わぬ強敵・伊井野ミコが現れ、かぐや達は白銀を再び”会長”に当選させるため、彼女と「会長の座」を賭けて争うことになります。
そして「選挙演説」が開催されますが、ここで伊井野ミコの“決定的な弱点”が露わに出てしまいました。
普段は真面目過ぎる”風紀委員”として、どんな生徒に対しても怒鳴り散らすかのようにビシバシと言い放っていますが…伊井野ミコは実は「大のあがり性」だったのです。
1人だけに対しては強い伊井野ですが、体育館の舞台上に立ち、大勢の生徒たちの前では何も言えなくなってしまいます。
本来ならば、このまま伊井野の方が勝手に自滅してくれることで「白銀の勝利」は確実でしたが…石上の苛立ちがキッカケで思わぬ展開へ進んでしまいます。
白銀も舞台に上がると同時に、何も言えずにいる伊井野に対して「何か言ってみろ」と言わんばかりに言いたいことを言わせ続けます。
白銀の策とは、伊井野の視点を”自分の方だけ”に向けさせることで、彼女の緊張をなくさせながら言いたい放題に言わせることでした。
結果として、白銀の方に票が多く入ったことで伊井野は敗北してしまいました。
しかし演説の時に、白銀に対して言いたい放題に叫び続けた”勇ましさ”が、多くの生徒たちから高評価されたのです。さらに、再び会長となった白銀からの厚意により、伊井野も「会計監査」の役割として、生徒会に入ることができました。
意外な形で念願の生徒会入りを果たせた伊井野でしたが、完全に同じ4人で新規スタートした生徒会の光景とは、彼女の理想を大きく裏切るものでした。
体育祭では石上は自身のトラウマを克服する
初登場時から”陰キャ”や”オタク”などのイメージが強い石上ですが、そうなってしまったのには「過去のトラウマ」が原因です。
そうした石上の「辛い過去」が体育祭編(第9巻に収録)で明かされました。
まだ中等部の頃にクラス内で起こした“暴力事件”による停学処分で、「引きこもり生活」を送っていたためです。そうなってしまったのには“2人のクラスメイト”が大きく絡んでいました。
大西京子 | ・クラス内で浮いていた石上に対しても、気さくに話しかけてくれていた女子生徒 |
荻野コウ | ・演劇部の部長で生徒からの人気も高い男子 |
この大友と荻野は恋人関係であったものの、そんな中で石上が”荻野の悪巧み”をたまたま聞いてしまったのです。
そこから教室内での暴力事件が起こり、石上の方が荻野を容赦なく殴り続けます。石上自身はあくまでも「大友を守るため」にやったものの、クラスメイト達と一緒に彼女からも冷たい視線で見放されてしまったのです。
停学中である石上の見えないところで伊井野が働きかけてくれたおかげで、何とか高等部に進学できた後も、過去が原因でクラス内では「完全に腫れもの扱い」されてしまいます。
しかし、自らを変えるキッカケとして入った「応援団」が、そんな石上を大きく変えてくれます。
この体育祭の中、怪我をしてしまった部長の代わりに「リレーのアンカー」を走ることになった上、非常に悪いタイミングで「大友との再会」を果たしてしまいます。
彼女の方は石上をまだ許したわけでなく、この時にも冷たい視線と言葉で罵倒してきます。しかし、石上の方はこの時点では既に吹っ切れており、逆に強く言い返してやります。
石上「うるせぇ、バーカ!」
赤組のハチマキを結びながら言い放ちますが、これはまだ引きこもっていた頃に「白銀が差し伸べてくれた答え」だったのです。
白銀から教えてもらえた「答え」に加えて、部長やつばめ先輩たちとの活動のおかげで、辛い過去からは「完全に吹っ切れていた状態」でアンカーとして走り抜きました。
石上「この人たち…良い人だ!」
彼が走る前の時点から赤組の方が大きくリードされてしまっていたため、逆転勝利までは果たせずに終わってしまいます。
その事で石上は再び落ち込んでしまいそうになりますが…それでも走り切った直後には「応援団メンバー達」が寄ってきては、頑張ったことを誉めてもらえるのでした。
これまで中学時代の辛い過去によって心を閉ざし、外を見ないようにしてきた石上でしたが…「応援団」との出会いがキッカケで大きく変われたのです。
秀知院学園のパンフレット用写真撮影の際かぐやは携帯を壊してしまう…
伊井野も加入した新生徒会は校長からの頼みで、秀知院学園用の”パンフレット作り”のための写真を撮ることになります。
家の方針で不特定多数から見られるための写真は禁じられていたかぐやでしたが、それとは別に「生徒会全員での記念撮影」を行うことになります。
しかし、その最中に子供の頃から愛用してきたガラケーを屋上から落としてしまったのです。
落としたガラケーは見事に壊れ、早坂と同行してもらう形で、携帯ショップで同じモデルのガラケーを求めますが…かぐやの愛用してきたモデルは、あまりにも古いタイプで在庫はおろか、再生産も不可能であると言われます。
さらに、これまで生徒会で撮って本体に保存していたデータの復元ならず。悲しみに暮れながら、白銀と同じモデル(新型)のスマホを早坂に選んでもらい、機種変更しました。
しかし、かぐやもついに“スマホデビュー”したことがキッカケで「生徒会のグループLINE」が作られます。
さらには藤原書記から、自分のスマホに保存してきた”写真データ”を送信してもらえたことで、失われたはずの「思い出の写真データ」を再び入手することができました。
ちなみにアニメ版でも第2期の方で、このエピソードが放送されました。ED映像でも、かぐやが愛用してきたガラケーが美麗なCGで描かれていました。
原作160話で二人は付き合うことに
数々の試練や珍事件(?)も乗り越えてきた事で、かぐやと白銀はついに恋人同士として付き合い始めます。
そこで、ここからは2人が付き合うことになるキッカケ(告白)や、付き合い始めた後の進展について紹介していきます。
文化祭で白銀から告白される
推薦による留学が決定した白銀は、高等部を中退して飛び級で行くことを決めました。しかし、それはかぐや達との”早い別れ”も意味しています。
そこで白銀は、自分にとっては最後となる“文化祭”の中、入念な準備をしていました。
夜の後夜祭が始まると、かぐやの方から屋上へと行き、2人が向かい合わせになりますが、そこでとんでもない”サプライズ”をされたのです。
白銀が文化祭のために作った”風船(龍の玉)”が上空に上がって割れた途端、その中から多くの「ハート型の風船」が舞い降りてきます。口には出せなかったものの、これこそが“白銀の気持ち”であり、彼なりの「かぐやへの告白」だったのです。
白銀「スタンフォード大を受けろ、四宮!俺と一緒にアメリカに来い!」
留学に対しては言葉ですんなり受け入れたかぐやですが、その直後、彼女の方から白銀に“口づけ”を交わします。
かぐや「これが私の気持ちです」
お互いにハッキリと「好き」とまでは言えなかったものの、2人が初めて「告白できた瞬間」でした。
最終的にかぐやが告白する
文化祭での告白を経て冬休みに突入してから、2人きりの「初デート」をします。
2人の付近には藤原やつばめ先輩、さらに白銀父がいたものの、早坂の協力のおかげでこの時は何とか避けることができました。
そんな知り合い達から逃れ、外で完全に2人きりとなれた場所で、今度はかぐやの方から「告白」します。
かぐや「貴方が好き…私と“恋人”になって」
文化祭の時とは違い、かぐやの方から「好き」とハッキリ告げた瞬間であり、ここから「2人の交際」が始まります。
かぐやからの告白により、白銀との”交際”が開始された第160話は、コミックス第16巻に収録されています。
白銀家の引っ越し後に初体験も済ませる
白銀家では、父も妹の圭も「白銀とかぐやの交際」を嬉しそうに認めてくれます。さらに、初めて自宅に訪れてきたかぐやの事も温かく歓迎してくれました。
そして2人が3年生に進級してからは、白銀家が四宮家のご近所に引っ越します。
白銀家の新しい自宅に遊びに来たかぐやですが、この時は以前と違って父も妹もいなく「白銀家の中で完全に2人きり」の状態です。
深夜になり、始めは別々の部屋で就寝したはずですが、かぐやの方から白銀の部屋に入ってきます。
かぐや「もう少し、お話ししたいです。そっちに行って良いですか?」
こうして同じベッドに入った2人は恋人同士としての「初体験」を済ませるのでした。
学校や生徒会にも”自分たちの交際”を明かした
始めは極秘裏に交際を進めていた2人でしたが、結局はどちらも自分と親しい友人たちには明かしてしまいます。
さらに、その後には同じ生徒会メンバーにも公表しますが、石上と伊井野は既に気づいていたようです。(気づいてなかったのは藤原書記だけでした)
かぐや様の最大の強敵は、四宮家の長男?
最後は2人の交際にとって”最大の壁”となるであろう「四宮家の家族や兄弟たち」を紹介していきます。
かぐやの両親・兄たちは、どんな人達?
まずは、かぐやの両親や兄たちを簡単に紹介していきます。
①四宮雁庵(父親) | ・かぐやの父親で「四宮グループ」の総帥。 ・普段は京都の本邸におり、娘(かぐや)には興味がない様子。 |
②四宮名夜竹(母親) | ・かぐやの母親。 ・心臓病を患い、現在では既に他界。 |
③四宮黄光(長男) | ・雁庵と前妻の間から生まれた長男。 (コミックス第21巻で初登場) ・傲慢な性格で女を”道具”として扱う。 |
④四宮雲鷹(三男) | ・雁庵と後妻の間から生まれた三男。 (コミックス第19巻から登場) ・後妻から生まれたことや”三男”ということで、四宮家での立場は弱い。 ・その弱さを補うために”脅迫”や”恫喝”による「恐怖政治」で周囲を操作している。 |
※次男は、まだ本編に登場していません。
(2021年8月現在)
最大の強敵は、四宮家の長男?
修学旅行編(第19巻)から登場した雲鷹(三男)はちょっと小物感があり、かぐやや早坂でも何とか撃退できました。
しかし黄光(長男)の方は、強大な権力を持っている上、本人から放たれてくる“ラスボス感”も半端じゃなく、かなりヤバい相手です。
2人の交際が順調に進む中、かぐやを呼び出しては、以下のように妹の意思などお構いなしに“自分の観点”ばかり突きつけてくるのです。
- かぐやのスタンフォード行きを反対し、出願を取り下げてしまう。
- 白銀との交際を既に知っている上、彼との交際にも反対している。
「結婚は女の幸せ」と称しながら、かぐやの結婚相手を自分だけの考えで勝手に決めようとしているのが、最も厄介かもしれません。
黄光(長男)自身は女を“道具”としてしか見ていない上「男が世の中を回してなければ気が済まない」という性質ですが、かぐやからの視点では「旧時代の人間」でしか、ありません。
それでも黄光(長男)の持つ”四宮家の長男”としての意見や権力は絶対であり、彼がいるかぎり、かぐやには「自由」すら無いのです。
原作の物語が”最終章”に突入した今、この黄光(長男)こそが2人にとって「最大の強敵」かつ「自分たちの恋愛」の前に立ちはだかる「最大の障壁」と言っても良いでしょう。
黄光(長男)から放たれる威圧感や”ラスボス感”を見たい人には、コミックス第21巻を是非とも読んでほしいですね。
まとめ
今回は「かぐや様は告らせたい」の基本情報から始まり、ネタバレも含む形でこれまでの”あらすじ”も紹介しました。
物語の主軸はあくまでも「かぐやと白銀の”恋愛”」であるのものの、藤原や石上を始めとした個性豊かで面白い脇役キャラ達も作品の魅力を彩ってくれていますね。(私的には”白銀父”や”都内ラーメン四天王”の出番も、もっと増やしてほしいところですが…)
やっと恋人同士として結ばれたはずの2人の前に、最大の障壁であろう人物(黄光)が現れてしまいましたが…何とか頑張って乗り越えてほしいものですね。
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